α-グルコシダーゼ阻害剤(以下、α-GI)は現在、アカルボース(商品名:グルコバイほか)、ボグリボース(ベイスンほか)、ミグリトール(セイブル=写真)の3種類が使用されています。今回は、α-GIに共通の注意点について解説します。...
2010年7月23日、関節リウマチ治療薬のアバタセプト(商品名:オレンシア点滴静注用250mg)が製造承認を取得した。適応は、「関節リウマチ(既存治療で効果不十分な場合に限る)」で、1回当たり500mgから1g(患者の体重によって異なる)を、初回投与後は2週目と4週目、以後は4週間ごとに点滴静...
私事で大変恐縮ですが、8月20日に『ササッとわかる登録販売者テキスト 史上最強のバイブル』(発行:エクスナレッジ)という本を出版いたしました。タイトルの通り、登録販売者に向けたテキストですので、このコラムをお読みの方々にはあまり縁がないかもしれませんが、作成にまつわるち...
処方の4週間後、患者から「最近よく仕事に追われる悪夢を見てうなされる」との訴えがあった。患者にはパニック発作時の動悸を抑える目的でβ遮断剤のアーチスト(一般名:カルベジロール)を朝1回服用するよう指示されていたが、患者は自己判断で、同剤を朝1錠、昼と夕に0.5錠ずつ服用し...
日本OTC医薬品協会は8月18日、一般用医薬品(OTC薬)の販売状況の調査結果を発表した。2010年6月の第1類医薬品の売り上げは2009年6月に比べて101.8%と微増し、昨年6月の薬事法改正から続いていた、第1類医薬品の売り上げの減少にようやく歯止めがかかったことが明らかになった。...
骨粗鬆症の予防や治療を目的としてカルシウムサプリメントを使用する高齢者は少なくない。しかし、ニュージーランドAuckland大学のMark J Bolland氏らが行った無作為化試験のメタ分析で、カルシウムの投与が中高年者の心筋梗塞リスクを1.3倍に高めることが明らかになった。論文は、BMJ誌2010年8月7...
薬剤師としては、患者が受けているすべての治療について、治療効果や副作用についてしっかりモニタリングするのが使命です。とはいっても、特に抗癌剤に関しては、患者からの情報収集が難しいという実情があります。今回は、院外処方せんに書かれた処方内容を読み解くことで、病院で注...
東京都足立区の「東京医療第一薬局」で同薬局に勤務していた薬剤師が、抗血栓剤のワーファリン(一般名:ワルファリンカリウム)の量を間違えて多く調剤し、同剤を過量服用した82歳の男性患者が2008年9月に死亡した事故で、警視庁捜査一課は8月18日、過誤の際に薬剤の調製(ピッキング)を...
日本医療機能評価機構は8月18日、医療事故情報の提供のために月1回発行している『医療安全情報』のNo.45で、「抗リウマチ剤(メトトレキサート)の過剰投与に伴う骨髄抑制」の事故事例を公表した。...
2010年7月23日、肺動脈性肺高血圧症治療薬のアンブリセンタン(商品名:ヴォリブリス錠2.5mg)が製造承認を取得した。適応は「肺動脈性肺高血圧症」で、用法・用量は「1日1回5mg、1日10mgを超えないこと」となっている。...
残暑お見舞い申し上げます。暦の上ではもう秋ですが、まだまだ猛暑の日が多く、冷房なしでは過ごせない日々が続いていますね。寝るときなど、つい冷房を入れっぱなしにしてしまって、体調を崩してしまった方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は、こうした「冷房病」や「夏の冷...
アメリカでは、早くも“フルシーズン”が到来しました(インフルエンザのことを略してフルと呼びます)。フルシーズンは、インフルエンザのワクチン接種が始まる8〜9月から、流行がだいたい終息する翌年3月までの期間を言います。...
2010年7月23日、抗悪性腫瘍薬のパクリタキセル注射剤(アルブミン懸濁型)(商品名:アブラキサン点滴静注用100mg)が製造承認を取得した。承認された適応は「乳癌」で、用法・用量は「1日1回260mg/m2を30分かけて点滴静注し、少なくとも20日休薬(1コース)して繰り返す」となっている。...
8月6日の午前中、ある60代の男性から「少し前にもらったお薬について聞きたいことがある」と電話がありました。薬歴を確認してみると、ピロリ除菌の薬を処方された患者さん。お話によれば、下痢の副作用が怖く、ずっと薬を飲むのを躊躇していたようですが、ついにこの日の朝から飲み始め...
厚生労働省は10日、潰瘍性大腸炎の治療薬であるサラゾスルファピリジン(商品名:サラゾピリンほか)の添付文書改訂を指示した。同剤の添付文書には、近く、投与前と投与中の血液学的検査や肝機能検査について、検査を実施すべきタイミングなどが明記されることとなる。...
抗悪性腫瘍剤(抗癌剤)は、ハイリスク薬の中でも、チェックの非常に難しい薬剤です。薬局薬剤師は抗癌剤の何をチェックすれば良いのでしょうか。以下は、私の個人的な考えです。抗癌剤の一般論として、特に、見逃されやすい部分について触れてみます。...
今回ウブレチド<ジスチグミン臭化物>が減量され、体調変化か副作用発現が疑われたため受取人である患者の妻に確認したところ、ずいぶん前から軟便状態が続いていたことが判明した。...
少し前の話で恐縮ですが、私たちの会では2006年に「市販薬の販売環境調査」を始めました。医薬品販売制度改正の前後で、市販薬の販売実態が実際にどの程度変化していくのか、あるいは絵に描いた制度改正で終わってしまうのかを自分たちの目で確かめたかったからです。...
高齢者には薬物有害反応(ADR)が現れやすい。ADRを回避するためには、ハイリスク患者を同定し、投与する薬剤のすべてについて注意を払う必要がある。イタリア・カトリック聖心大学のGraziano Onder氏らは、世界で始めてADRリスクレベルを予測するスコア採点表を開発、別の集団を用いてその有...
実務実習の I 期目が終了しました。長かったような、短かったような2.5カ月でした。何もかもが初めての体験でしたので、大きな問題が起きなかっただけで、まずは「合格点」かなと思っています。...