スギメディカルの主任研究員、川村和美氏による対人コミュニケーション講座の第6回は「疑義照会」がテーマです。処方内容の照会中、医師と感情的にこじれてしまった経験はありませんか。大切なのは、価値観を押し付けず事実をうまく伝えることで、医師に気持ちよく疑義対応をしてもらうこと。それが結果的に患者さんのためになり、医師そして薬剤師への信頼度が上がるという「Win-Win-Win」の関係を作ることになると川村氏は説きます。
...薬局薬剤師であれば誰しもが必ず行ったことのある「疑義照会」。保険情報の間違いや単純な記載ミスの修正、併用禁忌の指摘など、内容は多岐にわたります。今回はズバリ、その疑義照会を行うにあたって、患者さんから「やめてくれ」と言われた場合どうするか、ということについて考えてみたいと思います。
...クラシエの当帰芍薬散の在庫が不足していたため、処方医に、「同じ薬なので変更していただきたい」と疑義照会したところ、許可が出たので経緯を患者に説明し投薬した。投薬後、ふと、クラシエとツムラで1回服用量が違うことが気になり、添付文書を確認したところ、構成生薬の種類、配合量が異なっていることがわかった。
...私たちが行っている調剤業務の一つ、「疑義照会」。その重要性については論をまちません。一口に疑義照会と言っても医薬品の相互作用や用法・用量などに関する複雑なものから単純な記載間違いまで、さまざまなものがあるのですが、一つ言えるのは、疑義照会が上手な薬剤師と、そうでない薬剤師がいるということです。
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