2010年の本コラムで、アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)とチアジド系利尿薬について書きましたが(ARB+利尿薬の配合剤で忘れられがちな副作用、2010.5.30)、今回は繁用される利尿薬の特徴と使い分けについて比較し解説します。炭酸脱水素酵素阻害薬、マンニトールなどは省略します。
...新薬理学テキスト(廣川書店)に
「浸透圧利尿薬の作用機序
(1)マンニトールは高張液を静注、イソソルビドは経口投与すると、血液の浸透圧が上昇し、組織水分が血中に吸引され、腎血流量・糸球体ろ過量が増大して、尿量が増加する。
(2)また、尿細管では再吸収されないので、尿細管腔内の浸透圧が増加する。管腔内の等張性を保つため、尿細管からのH2O再吸収が抑制され、尿量が増加する。」とありました。
ここで、疑問が出てきま…