今回は、近く後発医薬品が発売されるピオグリタゾン(商品名アクトス)について、解説したいと思います。ピオグリタゾンは、インスリン抵抗性改善薬として、血糖値のコントロールに用いる薬剤という印象が強いと思いますが、血糖値を下げる以外にも様々な薬理作用があることが、臨床試験や動物実験で示唆されています。
...2011年1月21日、糖尿病治療薬のピオグリタゾン塩酸塩/グリメピリド塩酸塩配合錠(商品名ソニアス配合錠LD、同配合錠HD)が製造承認を取得した。本薬は、チアゾリジン系薬であるピオグリタゾンと、スルホニルウレア(SU)薬のグリメピリドの配合製剤であり、発売された製剤は低用量のLD製剤(1錠中ピオグリタゾン15mg、グリメピリド1mg含量)と、高用量のHD製剤(1錠中ピオグリタゾン30mg、グリメピリド3mg含量)の2規格である。
...チアゾリジン系糖尿病治療薬であるピオグリタゾンとロシグリタゾンの心血管リスクを比較する大規模後ろ向き発端コホート研究で、ロシグリタゾン使用者に有意なリスク上昇が見られることが明らかになった。米食品医薬品局(FDA)薬剤評価研究センターのDavid J. Graham氏らが、JAMA誌電子版に2010年6月28日に報告した。
...2010年6月11日、糖尿病治療薬の「メタクト配合錠」が薬価収載された。既に4月16日製造承認されており、近々の発売が予定されている。本薬は、チアゾリジン系薬のピオグリタゾン(商品名:アクトス)と、ビグアナイド薬のメトホルミン(商品名:グリコラン、メデット、メルビンほか)の配合製剤である。糖尿病治療薬としては、国内初の配合製剤となる。
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